小さい頃よく山で遊んだ。
走り回り、木の枝、棒が一本あれば楽しく。
たき火したり、秘密基地つくったり、
残酷に生き物をもてあそんだり・・・
時折、山に深く入ると不思議な音を聞く事がありました。
その音は近くて、遠くない静かな森の中に響き、リズムを奏でるのです。
『コン、コココン』と誰もいない森の中で鳴り止まない音。
少し怖くなった。
父にそのことを話すと、
『それは山ん神さんたい』と教えてくた。
森林組合に勤め、山の中で仕事をする事が多い父は、その音を良く聞いていたのです。
父が仕事をする山の現場に、連れていってもらえる事が何度かありました。
まず仕事に取りかかる前に山の神様に供物を捧げます。
神様の枝木、お酒、鶏
生きた鶏の首をカマでチョキン、首の無い鶏が走る。
ゼンマイ仕掛けの玩具の螺子が切れるように急に動きが鈍くなり、小刻みに痙攣しやがて動きが止まる。
その当時の感情は思い出すに、可哀想ではなく、面白かった。
子供の好奇心とその奥深さ、今でもはっきりと覚えています。
愛犬モモ(父が車で轢いていなくなっちゃけど・・・)が捕まえて来たウサギをさばいて食べた事もあったな〜
話しはズレましたが・・・
山で働く当時の僕が知る大人達の中では、山の神様は存在していました。
父とその音を一緒に聞いた事がある。
その音が聞こえると父は『お〜い』と一声かける。
すると音はリズムを変えてまた『ココ、コン、コン』
返すは声で『おー』と返す。
するとまたリズムを変えて『コン、コン、コン』
不思議な事もあるもんだが、あれが神さんであるなら良い神さん。
礼を尽くせば、山の神さんは怖いもんでないなと知りました。
で・・・いつも前置きが長くてなのです・・・。
最近、その音に近い感じの素敵な動画を知りました。
こんなキレイなメロディーでは無かったけど・・・
この作り手の方も素晴らしい。
きっと昔、森の音を聞いたんだな。
小さい頃は神様がいて
不思議に夢をかなえてくれた
やさしい気持ちで目覚めた朝は
大人になっても奇蹟は起こるよ
カーテンを開いて静かな木漏れ陽の
やさしさに包まれたなら、きっと
目に写る全てのことはメッセージ
やさしさに包まれてたんだな。
僕の中にある宝物、色褪せない無二なり〜
幸せね。
星詩
『Sense of Wonder』
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